
東宝は25日、映画「国宝」の国内興行収入が24日時点で173.7億円になったと発表した。2003年公開の「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(興収173.5億円)を超え、22年ぶりに実写邦画の歴代首位が入れ替わった。6月6日の公開から172日間で、観客動員数は1231万人に達した。
「国宝」は吉田修一氏の同名の小説が原作。任侠(にんきょう)の家に生まれながらも父を殺され、歌舞伎役者の名門の家に引き取られた男と、その家の御曹司の人生を描いた。
主演の吉沢亮さんや横浜流星さんらの熱演がSNSの口コミで広がり、8月に興収100億円を突破。その後もロングラン上映を続けていた。アニメを含む国内興行収入ランキングでも歴代11位に浮上した。

映画のヒットに合わせ、原作小説も売れている。単行本と文庫、電子版などの上・下巻を合わせた累計発行部数は200万部を超えた。
今後は海外でのヒットも期待される。10月23日に台湾で公開されたほか、北米、韓国、香港など50以上の国・地域で公開が決まっている。アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品にも選ばれた。
北米では東宝が買収した米GKIDSの配給が決まった。スタジオジブリ作品の北米配給などアニメ作品で知られ、25年には「シン・ゴジラ」なども配給を手掛けた。
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