オンライン診療について報告する八幡平市立病院の望月氏(25日、岩手県八幡平市)

岩手県八幡平市で25日、産官学がこれまで5年間取り組んできた地域医療とデジタル技術の融合事業を振り返るシンポジウムが開かれた。オンライン診療について市立病院の望月泉統括院長が、患者の自宅に看護師が訪問して医師と遠隔でやりとりする手法の有効性などを紹介した。

主催は市などで構成する八幡平メディテックバレーコンソーシアム。過疎や医師・看護師ら医療人材の偏在に加え、冬は豪雪に見舞われる同市で住民の医療・福祉を確保するための試みを続けている。

「訪問看護の未来標準を」と述べる八幡平市の中軽米氏(25日、岩手県八幡平市)

市商工観光課の中軽米真人課長補佐は次のテーマとして「訪問看護の未来標準をつくりたい」と述べた。同コンソーシアムでは過去5年で遠隔見守りと在宅型遠隔診療、外来型遠隔診療に取り組んできた。

シンポ会場には約100人が来場したほかオンラインでも数十人が参加。和洋女子大学助教の天谷尚子氏は訪問看護とデジタル機器を組み合わせた将来性について語った。いわてドローンコンソーシアム代表理事の石川啓氏は処方薬など医療品のドローンによる配送に挑戦した経緯を報告した。会場からは活発な質問が出た。

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