日本百貨店協会が25日発表した全国の百貨店の10月の免税売上高は前年同月比7.5%増の546億円だった。前年を超えたのは8カ月ぶりで、10月として過去最高だった。中国の大型連休(国慶節)が例年より長かったことで旅行熱が高まり、訪日外国人客(インバウンド)が増えて化粧品や高級品が好調だった。
訪日客の来店数も8.9%増の56万4千人で、10月としては過去最高だった。高級品が人気だったほか、化粧品や食料品の「消耗品」が19.1%増と大きく伸びた。1人あたりの購買単価は1.2%減った。
大丸松坂屋百貨店では11月の免税売上高も1~16日で前年同期比18.2%増と好調が続く。百貨店各社はインバウンド回復に期待を寄せていた。
しかし、日中関係の緊張が高まり、中国外務省が自国民に日本への渡航自粛を呼び掛けたことで、先行きを見通せなくなった。中国からのツアー中止も相次いでおり、日本百貨店協会の西阪義晴専務理事は会見で、「懸念を強めており、状況を注視していく」と語った。
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