米ブルームバーグ通信は25日、米国家経済会議(NEC)のハセット委員長が、連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長の最有力候補に浮上していると報じた。トランプ大統領が強く求める利下げ路線を実現する人物として、かねて名前が取りざたされていた。
事情に詳しい関係者の話として伝えた。ハセット氏の起用で、トランプ氏が自らの考えに近い人物をFRBに送り込める可能性があるという。金融政策運営に関する投票権を持つ理事などを指しているとみられる。最終決定ではないとした。
選考を主導するベッセント財務長官は18日、トランプ氏が12月のクリスマス前に次期議長候補を指名する見通しを示した。
ハセット氏は今月20日、米FOXニュースのインタビューで、自分がFRB議長であれば足元の経済データを根拠に「今すぐ利下げするだろう」と述べた。これまでも新型コロナウイルスの流行後におきた物価上昇(インフレ)でコントロールを失ったなどとFRBを批判していた。
現職のパウエル議長の任期は2026年5月まで。トランプ氏はパウエル氏に対し、FRBの利下げは「遅すぎる」と繰り返し非難している。【ワシントン浅川大樹】
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