日野自動車の臨時株主総会の会場(28日、東京都八王子市)

日野自動車は28日、東京都内で臨時株主総会を開き、三菱ふそうトラック・バスとの経営統合に関連する議案を可決した。両社を傘下に収めた持ち株会社「アーチオン(ARCHION)」が2026年4月に上場する。最高経営責任者(CEO)には三菱ふそうのカール・デッペン社長が就任する。

130人の株主が参加した。臨時総会ではトヨタ自動車を割当先とする普通株と種類株の発行や経営統合時に行う株式交換契約などの3つの統合関連議案が可決された。

日野自は6月に三菱ふそうと経営統合することで最終合意した。新会社のアーチオンは両社を100%子会社とする持ち株会社で、それぞれの親会社のトヨタと独ダイムラートラックが出資する。出資比率は各25%で主要株主となる。

日野自はトヨタ向け車両などを生産する同社の羽村工場(東京都羽村市)の事業を会社分割し、新会社「トヨタ自動車羽村」に継承する吸収分割契約を締結した。新会社の全株式を26年4月1日付でトヨタに譲渡する。

統合後の国内商用車市場はいすゞ自動車と傘下のUDトラックスと、日野自・三菱ふそう陣営に集約される。日野自と三菱ふそうは新会社で次世代技術への共同投資や車両の共同開発を急ぐ。

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