KDDIは28日、高速通信規格「5G」で、通信の低遅延を実現する技術「L4S」を導入すると発表した。ネットワークの混雑時に使うと、使わなかった場合に比べて通信の遅延時間が4割減ると見込む。安定した通信が必要な自動運転の遠隔監視といった用途への応用などを検討する。

L4Sは携帯通信を扱う国際的な標準化団体「3GPP」が24年に規格化した技術だ。日本で導入するのはKDDIが初めてとなる。KDDIは東京や北海道、福岡県など6都道県の一部地域からL4Sの導入を始める。今後、他の地域に広げる。

ネットワークの混雑時にデータを送信すると、自動車の渋滞のようにデータが送られずに滞留して遅延が生じる。L4Sを基地局に導入すれば、混雑状況を早期に検知してデータを送信する速度を適切に制御できるようになり、途切れのない通信が可能になる。

KDDIの実験では、花火大会と同程度のネットワークの混雑を想定してL4Sを使った場合、通信の遅延を示すレイテンシーは約30ミリ秒で、使わなかった場合の約50ミリ秒に比べて4割減となった。60秒間の映像を送信した際もL4Sを使うと映像が途切れた時間の合計は0.1秒だった。使わなかった場合の12.6秒に比べて大幅に改善した。

KDDIは、ネットワークの混雑時でも途切れの少ない映像の送信が求められる自動運転やドローンの遠隔監視、人工知能(AI)サービスといった用途でL4Sの活用を検討する。

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