ガラスクロスを生産する日東紡の福島事業センター

日東紡は電子材料などを手がける台湾の南亜プラスチックと組み、人工知能(AI)サーバーなどに使われるガラスクロスを製造すると発表した。織布工程の一部を南亜プラスチックに委託する。生成AIが急速に普及するなか、高性能なガラスクロスの需要増に対応する。

南亜プラスチックはガラスクロスにおいて大規模な製造能力を持つ。両社の協業により、2027年には日東紡が供給するガラスクロス全体の20%ほどが南亜プラスチックの織布品になる見込みだ。日東紡は織布工程の一部を委託することで、品質を左右する糸の製造やクロス処理の能力増強に投資を集中させる。

一方、次世代低誘電ガラス(NERガラス)においては、南亜プラスチックの基板材料「銅張積層板」事業向けに、日東紡がNERのガラス糸を供給する。

生成AIの普及に伴い、高性能なガラス素材は供給が追いつかなくなっている。日東紡は8月、福島事業センター(福島市)の生産設備を増やすと発表した。南亜プラスチックとの協業も進めることで安定供給を目指す。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。