
岩手県大船渡市で2月に発生した林野火災で被災した樹木の活用が徐々に進み始めた。ペット用品のクロス・クローバー・ジャパン(盛岡市)は猫用おもちゃと爪とぎを被災木で作製、12月中旬にも売り出す。JR東日本は改良工事中の盛岡駅で2026年度にも柱の装飾材として利用する。両社とも強度など木材としての品質を確認し利用可能と判断した。
猫用おもちゃは穴の開いた木の直方体とボールを組み合わせた商品。爪とぎは消耗品の段ボールを固定するフレームを被災木で作った。木材には産地証明を付ける。販売価格はそれぞれ1万円弱になる見込みだ。

盛岡駅では2階コンコースの柱5本の表面を飾る。被災木を用いたことを銘板で示す。使用量は4立方メートルで26年度中の工事完成を目指す。
林野火災では大船渡市の森林面積の13%に当たる約3400ヘクタールが焼失した。復興を進めるうえでも被災木の活用が重要となる。クロス・クローバー・ジャパンは県産材を積極的に使う「いわて木づかいサポーター」に登録、JR東は「木づかい宣言」をした企業だ。

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