東宝の新たな会員サービスを発表する大田圭二専務執行役員㊧ら(2日、東京・千代田)

東宝は3日、2026年3月をメドに新たな会員サービス「TOHO-ONE」を始めると発表した。映画や演劇、電子商取引(EC)サイト、商業施設など東宝が扱う各ジャンルごとに分かれていた顧客のアカウントを統合し、相互誘客を狙う。現在、各サービスを合わせて400万人いる会員数を、32年までに1000万人に増やす。

映画チケットの「シネマイレージ」、演劇チケットの「東宝ナビザーブ」など東宝の7つの会員サービスを1つのアプリに統合する。メールやSMSで本人確認し、チケットの不正購入や転売の対策に生かす。

従来は「ゴジラ」など同じ知的財産(IP)でも、映画のチケットやECサイトでのグッズなど、購入には別のウェブサイトへのアクセスやアカウント登録が必要だった。新サービスではキャラクター名で検索すれば関連する映画や演劇、アニメグッズなどがまとめて表示されるようになるという。

年会費は3000円のプレミアムプラン、500円のスタンダードプラン、無料のライトプランの3種類。有料プランでは利用金額の2%分のポイントが付与され、1ポイント1円として使える。240ポイント(利用額1万2000円分)で映画鑑賞券1枚など、商品と交換もできる。プレミアムプランでは演劇チケットやグッズの先行予約ができる。

今後は既存サービス以外にも、ゲーム事業や海外での会員登録数を増やす。32年までの目標とする1000万人のうち、有料会員数はプレミアムが300万人、スタンダードが250万人を目指すとしている。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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