現代自グループ傘下のロボティクス・ラボが量産を始めるMobED(モベッド)(3日、東京都江東区)

韓国・現代自動車グループの研究機関、Robotics LAB(ロボティクス・ラボ)は3日、都内で開催中の「2025国際ロボット展」で量産型の小型モビリティを初公開した。2026年2月に韓国で発売し、物流施設や工場などでの需要を見込んでいる。

製品名は「MobED(モベッド)」で、価格は未定。韓国で生産し、販売を始める。すでに韓国の複数の現場で導入されることが決まっているという。27年以降にグローバル展開をめざす。

土台となるプラットホーム(車台)上部のモジュールは現場の用途に合わせて柔軟に変更ができる。例えば物流倉庫や工場内での運搬作業用にはアームを、オフィスなど施設内での食品配送用にはボックスを搭載することが可能だ。

車台についた4つの車輪はそれぞれ独立して動くため、360度の全方向へ移動できる。高さ10度前後の斜面や20センチメートルの段差、凹凸のある床も無理なく走行できるという。斜面などでも運搬する荷物は平衡を保てるように車台と車輪が動く設計になっている。

人の移動も可能なMobED(モベッド)(3日、東京都江東区)

自動運転のタイプと専用コントローラーで操作するタイプを用意した。自動運転のモベッドには、車台の前後方と側面に高性能センサー「LiDAR(ライダー)」を2台、レーダーを8台、カメラを3台搭載した。センサーを使って現場の作業環境をマッピングする。

ロボティクス・ラボ責任者のヒョン・ドンジン常務は「自動車事業をベースに、今後も人やモノの移動を助ける総合モビリティを開発していく」と語った。モベッドは人手不足が課題となる物流などの現場での活躍が期待される。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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