
島根県隠岐の島の4町村でつくる広域連合は、人員不足で減便ダイヤでの運行が続く隠岐汽船(隠岐の島町)の新規採用者に補助金を支給する制度を新設する。船の操縦・運航に必要な海技の有資格者に100万円、無資格者に50万円をそれぞれ支給する。島民の生活路線を維持するため、待遇面での魅力を高めて人材を確保する。
船長など甲板部業務で海技4級以上、機関部業務では同3級以上を保有している人を対象とする。就職1年後に50万円、2年後に30万円、3年後に20万円をそれぞれ支給する。無資格者はそれぞれ半額となる。
2025年4月以降に就職した人が対象で、18人への適用を想定。26年2月の広域連合定例会に必要な予算案を提出する。
隠岐汽船は人員不足のため、6月から一部期間でフェリー3隻から2隻に減便するダイヤ改正を実施した。11月時点でも97人の必要人員に対して10人が不足している。
隠岐には船舶による物流業者もいる。隠岐汽船への就職者を優遇することで人材引き抜きの恐れもある。広域連合は、島内の同業からの転職者については補助金を支給しないなどの対応策を検討している。
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