
ポーラ・オルビスホールディングス(HD)傘下のポーラは東京・銀座の旗艦店「ポーラ ギンザ」を刷新し、12日に再開業する。国内外の利用客が気軽に化粧品を試せるように販売フロアを全面的に造り直した。地下に併設するサロンも顔から全身ケアにメニューを広げて体験価値を高める。ブランド発信を強化し、国内外の顧客開拓を通じて業績回復につなげる。
再開業に先立って11日、メディア向けの内覧会を実施した。1階の販売フロアには主力の高価格帯スキンケアブランド「B.A」や美白の「ホワイトショット」、メーキャップ商品などを壁側に並べてセルフで試せるようにした。

同社によると、今までは「敷居が高そうで入りにくい」などの声があった。改装した新店舗は開かれた空間で各自で気軽に化粧品を試せるように工夫した。英語や中国語に対応できるスタッフが常駐し、グローバル旗艦店として幅広い客に来てもらう。
サロンの施術対象は、顔から全身のマッサージに広げる。グループ企業が開発した体調分析アプリとカウンセリングを経てエステサービスを体験してもらう。すでに年内の予約はすべて埋まっており、1カ月先の予約枠を受け付けている。ポーラ・オルビスHDの鈴木郷史会長は「美の体験提供を通じて、(顧客が)自ら進むべき方向を決めてまい進する一助になりたい」とポーラ ギンザへの思いを語った。

ポーラ・オルビスHDの2025年1〜9月期の連結売上高が1250億円、純利益が76億円だった。ピーク時の18年1〜9月期からそれぞれ32%、66%減った。インバウンド(訪日客)消費の減少や中国事業の低迷が要因だ。ポーラ・オルビスHDの株価も18年5月に5410円をつけたが、足元の水準は当時の5分の1にとどまる。
ポーラは11日、東京・青山にも同様の新型店舗「ポーラ サロン プラス アオヤマ」を26年1月14日に開業すると発表した。大都市圏を中心に新型店を展開して国内事業の強化で業績の巻き返しを目指す。
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