
ラクスルは11日、米ゴールドマン・サックスをスポンサーとしてMBO(経営陣が参加する買収)を実施すると発表した。MBOの総額は約1200億円となる。ゴールドマンは非公開化後にラクスルの経営者に議決権の5割を譲渡し、経営体制も維持する。
ゴールドマンが12日から2026年2月4日までTOB(株式公開買い付け)を通じて、1株1710円でラクスル株を取得。TOB完了後にスクイーズアウト(強制買い取り)の手続きを経て非公開化する。その後、創業者である松本恭攝会長と永見世央社長に計50%の議決権を渡す。
両氏は続投し、非公開化後も取締役の過半を指名する権利を持つ。投資ファンドが資金提供するMBOでは、非公開化後も投資ファンドが株式や議決権の大半を握るケースが一般的だ。現経営陣に半分もの議決権を譲るのは珍しい。ゴールドマンは松本氏や永見氏の経営手腕を評価しており、パートナーとしてラクスルのさらなる成長をめざす。
ネット印刷を起点に業績を伸ばしてきたラクスルは、足元でノベルティーグッズや消耗品の注文を受け付ける電子商取引(EC)での事業を拡大している。GMOあおぞらネット銀行と連携し中小企業向けの銀行サービスを始めるなど、金融にも進出する。ソフトウエア事業の強化も掲げており、多面的に中堅・中小企業のデジタル化を支える戦略を描く。
ラクスルは成長の加速には大胆な投資が必要だと判断して非公開化を決めた。短期的な株価や情報開示に縛られずに意思決定するには上場維持が負担になることを考慮した。ゴールドマンの豊富な資金力や世界的な営業網を活用し、人工知能(AI)などを候補に連続的なM&A(合併・買収)を検討する。
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