大和ハウス工業の芳井敬一会長は12日、報道各社のインタビューに応じ、2026年度から冬に支給している賞与を廃止し、夏に一本化する考えを明らかにした。安心して意欲的に働ける環境整備を進めている中で、業績に連動した賞与の年収に占める比重を減らす反面、月給の比重を上げる。芳井氏は「社員の不利益にならないようにしたい」と述べた。
管理職や人事部門などでの人事評価の負担を減らす狙いもある。同社は今年4月に正社員約1万6000人の月給水準で平均23・5%の大幅なベースアップを実施するとともに、大卒の新入社員の初任給を月額25万円から35万円に引き上げるなどしていた。賞与の一本化は、ソニーグループなどが導入している。
また、芳井氏は労働力不足への対応として4月に導入した定年の65歳と67歳の選択制について、7割超が67歳を選んでいることも明らかにした。65歳以降の給料が変わらない点などが評価されたと考えられるという。【新宮達】
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