大阪環状線で初めて有料座席サービスを導入する

JR西日本は12日、2026年3月14日のダイヤ改正で、大阪環状線で有料座席サービス「うれしート」を新たに導入すると発表した。米原―網干間を走る新快速や呉線にも拡大するなど、在来線全体で平日の本数を2倍以上に増やす。朝夕のラッシュ時の着席ニーズの広がりに応え、収益底上げを図る。

大阪環状線では大和路線から乗り入れる列車のうち、朝夕3本ずつでうれしートを設ける。新快速は有料座席車両「Aシート」とは別に、うれしートがある列車を朝夕4本ずつ運行する。広島エリアでは広―広島間で朝に1本新たに運行する。

JR西日本の一部路線で導入されている「うれしート」(JR西日本提供)

現在は京阪神や広島エリアで118本が運行するが、ダイヤ改正で271本に拡大する。琵琶湖線、京都線、神戸線の快速では計19本から60本、大和路線の快速・区間快速では8本から47本に大幅増便する。JR西は「通勤・通学をはじめ幅広い層で着座ニーズが高まっている」とした。

うれしートは23年10月に始まった、最後尾車両などの一部をのれんで区切った有料座席サービス。同社のウェブ予約サービス「e5489(いいごよやく)」などで事前購入でき、通常運賃に加えて一律300円(e5489で購入した場合)で利用できる。

京阪神エリアの在来線では、山陽本線の姫路―英賀保間に「手柄山平和公園駅」が開業し、通勤特急「らくラクはりま」が上下4本停車する。

東海道・山陽新幹線では午後7時18分に博多を出発する品川行きの臨時「のぞみ」を運行する。午後7時発の東京行きの最終「のぞみ」と比べ、西日本エリアからの出発時間を18〜21分延ばせる。東京発では広島着の最終列車(午後8時発)のあとに、午後8時9分発の臨時のぞみを運行する。

北陸新幹線では東京―福井間の最短所要時間を2時間49分と2分短縮したほか、東京発の最終列車を4分繰り下げて午後8時発にした。

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