柿安本店の赤塚社長(写真中央)は決算説明会で2026年4月期の業績について「楽観視していない」と述べた(15日、東京・中央)

柿安本店の赤塚保正社長は15日、東京都内で開いた決算説明会で「2026年4月期の業績は通期予想通りだが、楽観視はしていない」と述べた。高止まりするコメや野菜など原材料価格の先行きが不透明なため。業績に与える影響が大きい第3四半期(11月〜1月)で既存店の売り上げを伸ばし、巻き返しを図る考えだ。

26年4月期下期からは、まず年末年始商戦での売り上げ拡大を目指す。販路拡大の一環として取り組む米飯事業については、新しいおにぎりの商品を研究し、相手先に提案・採用できるように努力しているという。

26年4月期末時点の店舗数は327店の見通し。期初段階での計画に比べ8店舗少ない。退店予定が増えたが、不採算では無く「デベロッパー都合による退店」(赤塚社長)が中心だという。同社が主に出店している百貨店は先行き不透明感が強まり、売り場見直しを進めている。

25年5〜10月期の連結決算は増収減益だった。主力の和菓子事業や食品事業などで売り上げが伸びたほか、「収益改善を最優先に行う」(同)としていた精肉事業の利益改善が進んだ。一方、原材料価格の高騰が利益を押し下げた。

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