ロート製薬は15日、2027年4月入社の新卒採用から、エントリーシートによる書類選考を廃止すると発表した。代わりに人事担当者との15分間の対話による選考を導入する。原則対面で実施し、その後に複数回の面接やグループワークを経て内定を出す。生成AI(人工知能)の普及で応募書類の内容が均質化しており、対話を通じて学生一人ひとりの個性や価値観を把握する。
導入した「Entry Meet(エントリーミート)採用」は全国8カ所の会場で、15分間の対話を実施する。応募者は採用ページから必要書類を提出したうえで予約する。これまでの人生を振り返り、困難を乗り越えた経験などを記入するという。
応募は先着順となるが、人数が大幅に超過した場合は追加の枠設置も検討するという。海外大学に在籍中など参加が難しい場合はオンラインでの対応も検討する。
ロート製薬の担当者は「書類応募の手軽さが高まっている中、あえて初期段階で対面の場を設けた。実際に社員と話す機会を持つことで、学生自身にもなぜ応募したいのか、どんな仕事に携わりたいのかを考えるきっかけにしてほしい」と話す。
AIによる面接など効率的な選考方法を追求する企業が増える一方、企業への深い理解が難しくなり、入社後のミスマッチにつながりやすくなっているとの課題認識があるという。
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