神戸市と明石市を結ぶ神戸西バイパスの工事が進む(西日本高速道路提供)

国土交通省が関西で整備を進める高規格道路の事業費が膨らんでいる。兵庫県内の神戸西バイパス(神戸市垂水区―明石市、12.5キロメートル)は、従来計画比32%増の2970億円となる。京都、奈良、和歌山をつなぐ京奈和自動車道を構成する奈良県内の2つの道路も計876億円増える。物価上昇に伴う資材費と労務費の増加に加え、地質条件を踏まえた道路の構造の見直しなどが影響した。

同省近畿地方整備局から報告を受けた事業評価監視委員会では、いずれも「事業継続」となったものの、委員からはコスト縮減や地質調査の工夫などを求める意見が相次いだ。

神戸西バイパスは西日本高速道路と事業を進めている第二神明道路のバイパスで、垂水ジャンクション(JCT)―永井谷JCTは整備済み。西寄りの区間を建設中だが、開通時期は未定。地盤が脆弱な場所で新たな橋が必要になったほか、基礎の止水対策の追加などが影響した。

京奈和道のうち大和北道路(奈良市―大和郡山市、6.3キロメートル)の事業費は61%増の1430億円、大和御所道路(大和郡山市―五條市、専用部27.2キロメートル)は6%増の6136億円になる。大和北道路は詳細設計に伴い地盤改良の追加や橋梁の杭を長くした影響が大きい。

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