
KDDIは18日、スマートフォンの位置情報を通じて社員の安否を確認するサービスを企業向けに提供すると発表した。米スペースXの衛星通信網「スターリンク」を使ったスマホの直接通信サービスも活用し、災害などで通信設備に障害が発生しても安否確認ができるようにする。
サービスでは、全地球測位システム(GPS)を通じて社員の居場所を把握する。災害発生時、被害に遭うリスクが高い地域にいる社員に対しては、スマホの専用アプリを通じてケガの有無や勤務が可能かといった質問を自動で送信する。社員の回答は、企業の管理者に集約される。
管理者はブラウザーを通じて社員の位置情報や、回答の集計結果を確認できる。社員のプライバシーを保護する観点から、社員の位置情報は平時には見られない仕様になっている。
サービスは、携帯電話ブランド「au」以外のスマホでも利用できる。au利用者の場合は、スターリンクを使った通信サービスを通じて安否確認が可能になる。被災地が圏外だったり通信設備に支障が出たりしても、社員が無事かを確認できる。
利用料はID1つあたり月165円で、ID数に応じた割引を用意した。19日から2026年6月30日までに利用を開始した客を対象に、利用料を3カ月間無料にするキャンペーンも予定する。
同社によると、従来の安否確認サービスは、社員が事前に登録した居住地や勤務地と被災地が合致した場合にのみ、社員の安否が確認される仕組みが一般的だった。そのため、社員が居住地や勤務地以外の帰省先などで被災した場合、安否確認が通知されない課題があった。今回のサービスでは位置情報を用いることで課題を解消する狙いだ。
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