LNGの販売契約に署名するJERAの津軽亮介常務(写真右)と北海道ガスの川村智郷社長(写真左)

国内火力最大手のJERAは18日、北海道ガスに液化天然ガス(LNG)を販売すると発表した。2027年から7年間、年13万〜20万トン程度を販売する。LNGの長期契約を増やす一方で、自社の火力発電所で使い切れない分を転売して調達コストを回収する。

複数の産地からLNG供給を受ける「ポートフォリオ契約」を結んだ。販売価格は非公表。財務省の貿易統計をもとに試算すると、年100億〜150億円程度の売上高につながる可能性がある。輸送船はJERA側が手配する。

北海道ガスは道内で都市ガス事業を展開している。25年度のLNG調達量は約80万トンになる見込み。都市ガスの原料や火力発電所の燃料として使う。

JERAは30年ごろまでにLNGの長期契約量を500万トン増の年3000万トン規模に増やす方針だ。北米などではLNG船の手配をJERAが担い、輸送先を自由にできる契約を増やしており、自社で消費する需要に応じて余った燃料を転売しやすくしている。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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