武田薬品工業は18日、皮膚病である乾癬(かんせん)の治療薬候補「ザソシチニブ」について、最終段階の臨床試験(治験)で良好な結果を得たと発表した。投与を受けた患者の半数以上が、皮膚の症状が消失するかほぼなくなった。2026年度中に米国含む各国で承認申請する。
飲み薬で1日1回の投与で治験を実施した。投与開始から16週時点までにザソシチニブの投与を受けた患者の半数以上が皮膚の症状が消失またはほぼなくなり、平均約30%が完全に皮膚症状が消失した。副作用の程度はおおむね良好だった。
乾癬は体の免疫系が炎症を起こし、皮膚細胞が増殖する自己免疫疾患の一つだ。皮膚が赤くなって厚くなり、かゆみや痛みを伴う。武田薬品はザソシチニブを乾癬のほか、クローン病や潰瘍性大腸炎など向けにも開発している。
クリストフ・ウェバー社長は「今回の治験結果は、ザソシチニブが乾癬の患者にとって主要な経口の治療選択肢となる可能性を裏付けるものだ」とコメントした。
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