北九州市の武内和久市長(左から2人目)と富山県の新田八朗知事(同3人目)がすしを生かした観光施策について意見交換した(19日、小倉城庭園)

JR西日本は19日、申込時の抽選で行き先が北九州市か富山県に決まる「旅ガチャ」と呼ばれる大阪発の旅行商品を発売すると発表した。すしのクーポンが付き、通常料金より6〜7割安い。観光誘致策「すしのゴールデンルート」を進める北九州市の武内和久市長と富山県の新田八朗知事が同日、北九州市内で会談した際に明らかにした。

旅行商品「北九州VS富山 大阪発すし決戦きっぷ」は往復の運賃とすしクーポンを含めて9800円(大人のみ)。どちらに行くかの確率は50%ずつだ。新幹線・特急の運賃とクーポン代を合わせると、通常なら北九州は3万4000円、富山は2万5000円程度するという。

JR西のアプリから購入し、行き先が決まった後に列車を予約する。2026年1月30日〜3月8日の利用期間内なら往路と復路を異なる日で指定できるので、個別に宿泊予約して日程を組み立てることもできる。JR西は合わせて2000人の販売を目標とする。

会談で武内市長は「東京経由ではなく、すしをネタに地方と地方が直接結び付くことに意味がある」と強調した。新田知事は「2年前に始めた『寿司(すし)といえば、富山』のブランディング戦略が広がってきたことがうれしい」と話した。

北九州市と富山県、JR西日本は両地域を結ぶ「すしのゴールデンルート」を形成して国内客やインバウンド(訪日外国人)を誘致することで8月に連携協定を結んだ。今後、山口県下関市が加わる。広島県と岡山県も参加を検討中という。

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