記者会見する大阪商工会議所の鳥井信吾会頭=大阪市中央区で2025年12月19日午後2時37分、新宮達撮影

 大阪商工会議所の鳥井信吾会頭(サントリーホールディングス副会長)は19日の記者会見で、北陸新幹線の敦賀(福井県)以西の延伸ルートに関して与党が8案で改めて検討を進めていることについて、科学的な根拠で早急に決めるべきだとの考えを示した。

 大商をはじめ関西と北陸の7商工会議所は9月に、福井県小浜市を経由する「小浜京都ルート」での早期着工を目指すとした決議を昨年に続き、全会一致で採択した。

 鳥井氏は東海道新幹線の米原駅(滋賀県米原市)に接続する米原ルートでは、大地震の際に東海道新幹線の代替機能を果たせなくなるなどとして、改めて小浜京都ルートが望ましいとの考えを示した。その上で「8ルートもあると検討が大変だ。さらに着工が遅れる」と懸念を示し、コストや時間、技術面などを勘案しながら科学的な根拠でルートを早く決めるべきだとの考えを示した。

 2016年に自民と公明の当時与党のプロジェクトチームは複数案から「小浜京都ルート」を採用。しかし、京都府内で地下水への工事による影響を懸念する声が出るなどして着工に至っていない。自民と日本維新の会の与党は今月、小浜京都ルートや米原ルートを含めた8案で再検討することを決めた。【新宮達】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。