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 2026年、中高年の転職者は過去最多の水準に――。転職サービスの「doda(デューダ)」は22日、中高年の転職動向をまとめたリポートでこう予測した。定年を控えた50代が本格的に転職に動き出し、受け入れる企業側も豊富な知見へのニーズから、採用に前向きと分析している。

 リポート「ミドルシニアの転職市場予測」によると25年上期、「デューダ」に新規登録した45~60歳の人は、19年同期比で1・6倍に増加。実際に転職が決まった人についても同期比で2・3倍に拡大した。

dodaエージェントを利用した転職者数の推移
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 一方、企業に実施した調査(8月)でも、受け入れに積極的な姿勢がみえた。「25年度に40代後半以上の人材の採用が増える見込み」と4割超が回答。即戦力の期待感や、若手人材の採用難を背景にニーズが高まっているという。

 デューダは今後、大手企業では事業再編の動きから希望・早期退職者が増加、中小では合併や倒産による中高年の退職者が増え、転職市場が活況になるとみる。では、退職した中高年人材は、どのような企業から求められているのか。

転職サービス「doda」新規登録者数の推移
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 採用ニーズの高まりが見込まれるのは、大手企業の情報セキュリティーやコンプライアンス(法令順守)の専門管理職▽製造ライン経験者▽防衛やエネルギー、データセンターの技術者▽中小企業の財務や経営企画、人事、営業職▽地方の中小製造業、外食、小売り、ホテル業の管理職――を挙げている。

 デューダの担当者は「専門職や技術職・管理部門の人材を中心に、各領域で採用ニーズが高まることで、マッチングの増加が予想される」と述べている。【嶋田夕子】

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