三井住友建設は、人工知能（AI）の画像解析技術を活用して樹木の倒木・落枝の危険性を自動判定する樹木リスク評価システム「tree AI」の基本システム開発を完了したと発表した。デジタル管理台帳に評価データを蓄積し、地図データと連携して樹木管理業務の効率化を図る。2026年度にデジタル台帳の先行販売を開始し、27年度にリスク評価システムを加えた製品販売を目指す。
新システムでは、樹木医などの専門家が目視で行っている初期リスク評価を簡易化する。インターネットに接続したスマートフォンやタブレット端末で樹木を撮影するだけで倒木・落枝リスクを自動判定し、専門知識を持たない担当者でも樹木1本当たり数分で評価が可能となる。
三井住友建設は、20を超える自治体や民間企業から実証実験の実施や診断データの提供などの協力を得ている。これらをAIの学習用データとして活用し、基本システムの精度向上を進めている。
開発が完了した基本システムでは「樹勢」「樹皮の状態」「キノコ」の3項目の評価機能を搭載した。今後は評価対象として「開口空洞」「枯れ枝」を加え、さらなる診断精度の向上と機能強化に取り組む。
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