日清紡ホールディングス(HD)は24日、傘下でアナログ半導体などを手がける日清紡マイクロデバイスとその国内子会社で早期退職優遇制度を実施すると発表した。正社員175人を含む従業員560人の退職を募る。対象企業に在籍する人の2割にあたる。早期退職の募集に伴い、2026年12月期に事業構造改革費用として特別損失を計上する。

募集対象は満45歳以上の正社員やシニア社員など。日清紡マイクロデバイスと国内子会社には25年12月時点で2750人が在籍する。申請期間は26年4月1日〜30日で、退職日は同年6月30日とする。早期退職者には通常の退職金に加え、特別退職金を支給するほか、希望する人には再就職支援サービスを提供する。

日清紡HDは無線・通信事業とマイクロデバイス事業を成長の軸となる中核事業に位置づけている。ただマイクロデバイス事業では主力のアナログ半導体の市況が低迷しており、25年12月期には同事業で約70億円の赤字を計上する見込みだ。事業会社の人員削減や今後の構造改革により収益の回復を目指す。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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