
藤田医科大学(愛知県豊明市)は26日、順天堂大学(東京・文京)と両大学を中心とする共同事業体を設立する方向だと発表した。検査データやカルテの記述といった医療情報を、病院や機関の壁を越えて連携できる仕組みの構築と標準化に取り組む。28日に東京都内で協定を締結する予定。
共同事業体「ヘルス・データ・アーキテクチャー・コンソーシアム(HDAC)」には医療機関や大学のほか、IT企業、AI(人工知能)ベンダー、医療機器メーカーなども参画する予定だ。
現状、病院の間や病院と創薬企業などとの間でデータを連携する際は、電子カルテのメーカーの違いといったことからデジタルでの共有が難しく、紙を使うケースも多い。藤田医科大学は院内の医療情報を集約し、その中から必要な情報を院外に伝達する中核的なシステムの開発を進めてきた。
事業体での産官学連携を通じてシステムを改良し、全国の医療機関などで標準的に使える仕組みとなることを目指す。必要なデータを安全に効率的に共有できるようにすることで、現場負担の軽減や創薬研究の迅速化などにつながる可能性がある。
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