紙の出版市場の縮小が止まりません。2024年の市場規模は1兆56億円と14年比37.4%減りました。26年以降もこの傾向は続きそうです。危機感を強める個人経営の書店や取次と呼ばれる卸が打開に動いています。出版市場の現状と改革への挑戦をまとめ読みでお届けします。
出版流通に独立書店が一石 出版社と仕入れ値交渉、業界団体が発足
京都市にある書店「誠光社」の店内
狭い空間の1店舗で営む「独立書店」が増え、従来の出版流通に一石を投じています。10月に発足した団体には90店舗が加盟し、本の売り上げの分配を巡って出版社と交渉を始めました。書店が稼ぎやすくなれば減少ペースを抑えられるかもしれません。取り組みの詳細と進捗を取材しました。…記事を読む
縮小するコンビニ雑誌棚、セブンイレブンも半減へ 出版流通に迫る危機
コンビニエンスストアの雑誌売り場
セブン―イレブン・ジャパンは店舗の業績改善に向け、雑誌棚を半分以下に減らす計画です。書店の約5倍あるコンビニ店舗で雑誌の取り扱いが減れば、出版流通にも響きかねません。なぜこのようなことが起きているのでしょうか。背景を追いました。…記事を読む
国内書籍の1割を直接取引へ 紀伊国屋書店など主導、取次依存を脱却
紀伊国屋書店新宿本店(東京都新宿区)
紀伊国屋書店などが出資するブックセラーズ&カンパニー(東京・新宿)は2027年3月期までに取次を介さない直接取引額を国内の書籍取引全体の1割にあたる年500億円規模に引き上げます。25年3月期末比20倍で、加盟する書店などを増やし、在庫をやりとりする体制も整備します。取次に依存した書店ビジネスの転換を促す取り組みに迫ります。…記事を読む
日販とトーハン、止まらぬ出版取次縮小 輸送費高など「三重苦」
トーハンの物流センター(埼玉県和光市)
出版取次大手の日販グループホールディングス(GHD)とトーハンの業績が低迷しています。2025年3月期の連結決算はともに本業の取次事業が前の期に続き赤字でした。その背景にある三重苦を読み解きました。…記事を読む
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