東電柏崎刈羽原発の中央制御室(2024年11月5日)=共同

2025年は国内原子力発電所をめぐる動きが活発になりました。7月に関西電力が原発新設検討を発表。11月には東京電力ホールディングスが新潟県で、12月にも北海道電力が北海道で、既存原発の再稼働への地元同意を取り付けました。26年、東電は新潟で原発を再稼働させます。原発をめぐる一連の報道をまとめ読みで振り返ります。

関西電力、福井県での原発新設へ調査

原発の新設について記者会見で説明する関西電力の森望社長(7月22日)

関西電力が美浜原子力発電所(福井県美浜町)で原発の新設に向けた地質などの調査に踏み出す。関西電力をはじめ各電力会社の原発は稼働から長期間たつものも多い。原発は調査から稼働まで20年かかるとされる。二酸化炭素(CO2)を出さない安定電源として長期的に活用するには、建て替えの早期判断を迫られていた。…続きを読む

  • ・AI時代の産業転換、原発新設を起点に 関西電力が美浜で調査開始へ
  • ・関西電力が原発新設へ調査発表 稼働60年、20年後に全国で3割
  • ・3分でわかる電力業界 AI時代に需要増、人口減の「じり貧」一転

東京電力の柏崎刈羽原発に地元同意

東京電力ホールディングス柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の再稼働を巡り、新潟県議会は12月22日、容認方針を示した花角英世知事の信任を決めた。知事は23日に同意を国に伝え、地元同意の手続きが終わる。東電は26年1月にも同原発6号機を再稼働する方針だ。東日本大震災後、東電では初となる。…続きを読む

新潟県庁での臨時記者会見で、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働容認を表明した花角英世知事(11月21日)
  • ・東京電力、1月20日に柏崎刈羽原発6号機再稼働 規制委に申請
  • ・信を探った7年 柏崎刈羽原発再稼働、新潟県知事の曲折
  • ・東京電力、柏崎刈羽原発の周辺でデータセンター開発 AI需要に的

連載「原発停滞 14年の教訓」

東京電力福島第1原子力発電所の事故から14年を経て、柏崎刈羽原発が再稼働する。事故時の国と電力会社の責任分担、地元同意の原則といった課題は先送りされたままだ。3.11を教訓とした新たな原子力政策が求められる。…続きを読む

  • ・原発、国策民営の限界あらわに 東電が背負った事故の「無限責任」
  • ・柏崎再稼働後も残る核のごみ問題 決まらぬ最終処分場、時間を空費

北海道電力の泊原発に知事同意

泊原発3号機再稼働について同意を表明した鈴木知事(12月10日)

北海道の鈴木直道知事は12月10日、北海道電力の泊原子力発電所3号機(北海道泊村)の再稼働に同意すると表明した。同日の定例道議会で明らかにした。原発再稼働で安定した電力を確保できると判断した。北海道電は防潮堤の建設工事を進めており、2027年早期の再稼働を目指している。…続きを読む

  • ・北海道知事「脱炭素電源の確保、産業集積に優位」 原発再稼働生かす
  • ・再エネ・原発100%で投資5割補助、データセンターなどに2100億円
  • ・北海道、データセンター・半導体集積に弾み 泊原発再稼働に知事が同意

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