東京電力HD本社に中継された小早川智明社長の年頭挨拶(5日午前、東京都千代田区)

東京電力ホールディングス(HD)の小早川智明社長は5日、福島第1原子力発電所での社員向け年頭挨拶で、「(今年は)覚悟を持ってアライアンスを拡大する」と述べた。福島第1原発の廃炉やデジタル産業の進展で伸びる電力需要に対応するためには「膨大な成長投資が必要」とし、資金を捻出するために他企業との連携を進める考えを示した。

東電HDは1月中にも次期再建計画を政府に提出する。計画では電力事業で外部企業からの出資を募る方針を盛り込む。小早川社長は日本でデジタル産業と脱炭素を両立するためには、発電や送配電などエネルギーが果たす役割は大きいと指摘した。成長資金の確保にアライアンスを「経営の最優先事項として取り組む」と述べた。

20日にも再稼働を目指す柏崎刈羽原発6号機(新潟県)については、「再稼働がゴールではない。スタートラインに立ったところだ」と話した。安全な原発の運営に向けて発電所内の協力企業と連携するほか、地元向けに安全策について説明していくとした。

東電HDの小林喜光会長は日本の経済成長に向けて「東電の役割は重要になっている」と話した。日本の経済成長が世界平均と比べて遅れているとした上で、「エネルギー自給率の低さとイノベーションの遅れが影響している」と指摘した。経済を再浮上させるためには基盤となる電力の供給は必須で、日本や世界の動きを踏まえて事業に取り組むよう呼びかけた。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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