富士フイルム「instax''チェキ''新製品発表会」に登壇した俳優の広瀬すずさん(左)と横浜流星さん(右)(7日、港区)

富士フイルムホールディングス(HD)は7日、動画撮影ができるインスタントカメラ「チェキ」の新製品を30日に発売すると発表した。動画データを2次元バーコードにし、フィルムに印刷してその場で友人と共有できる。SNSにも手軽に投稿でき、若年層の需要を深掘りする。

新製品「インスタックスミニエヴォシネマ」を発売する。想定価格は5万5000円程度とし、20代後半の男性をメインターゲットとしている。

新製品は最大15秒まで動画撮影ができる。シャッターボタンを長押しして録画し、離して一時停止する。複数のカットに分けて撮影ができる。

撮影した動画はカメラ背面のモニターで確認でき、好きな場面を選んで2次元バーコードとあわせて写真としてプリントできる。バーコードからダウンロードした動画はスマートフォンの専用アプリで編集したり、SNSに投稿して友人と共有したりできる。

カメラ本体は縦持ちの設計で、1965年に発売した8mmカメラに近いデザインにした。ダイヤルを操作して計100通りのエフェクトをつけることができ、映像の質感にこだわる層にも応える。

インスタグラムやTikTokなどのSNSを通じ、スマートフォンで楽しむ縦型のショート動画は若年層を中心に広がっている。7日、都内で新製品の説明会を開いた富士フイルムHDの後藤禎一社長は「アナログ体験と進化する技術を掛け合わせ、自己表現の可能性を広げる」と話した。

チェキは1998年に販売を始め、2024年度末までに累計販売台数が1億台を超えた。年間売上高は1500億円を上回り、うち9割を海外で稼ぐ。

チェキは富士フイルムHDの業績をけん引する「ドル箱」事業になっている。26年3月期のチェキを含む写真関連事業の営業利益は1370億円の見通しで、調整前の連結営業利益の4割を稼ぐ。

グローバルの需要拡大を受けて、25年12月には神奈川県のチェキ向けフィルム工場の能力増強に50億円を投じると公表した。26年秋以降の生産能力は22年度と比べて5割増える見通し。後藤氏は「不確実な時代になったが、チェキの需要が衰えることはない」とした。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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