「味の明太子」=ふくや提供
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 1月10日は「明太子の日」。明太子の開発者で、製造・販売する「ふくや」(福岡市)の創業者、川原俊夫さん(1913~80年)が、49年に福岡で初めて明太子を販売した日にちなんだ。販売から77年を迎える明太子は、どのように誕生したのか。

 明太子は、スケトウダラの卵を塩漬けにして、唐辛子や調味料につけ込んだ加工食品。ルーツは韓国・釜山にある。この地で生まれた川原さんは、多くの食材が並ぶ町の市場に足を運び、韓国の食文化に触れた。特に引きつけられたのが「明卵漬(ミョンランジョ)」と呼ばれる、たらこのキムチ漬けだった。

 戦後、日本に引き揚げた川原さんは48年、福岡市の中洲で小さな食料品店「ふくや」を妻と創業。韓国で味わったミョンランジョをもとにした商品開発にも着手した。創業翌年の1月10日に日本風にアレンジした明太子を販売した。その後、日本人の口に合うように約10年にわたる試行錯誤を重ね、良質なたらこや唐辛子の配合などにこだわり納得の味が完成。「味の明太子」として商品化した。

「ふくや」の店頭に立つ川原俊夫さん。右下に明太子が入ったガラス鉢が映っている=1953年ごろ(ふくや提供)
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 ヒット商品となったが、特許は取らず、製法を知りたい人には惜しみなく教えた。その結果、多くの作り手によってさまざまな味が生み出され、明太子は博多の名産品として全国に知られるようになった。川原さんは明太子の普及活動にも取り組んだ。

 現在の「ふくや」の人気商品のトップは、定番の「味の明太子」(290グラム、税込み3348円)。2位はおつまみになりそうな「いか明太子」(110グラム、756円)、3位は缶入りで保存がきく「缶明太子 油漬け」(85グラム、756円)。

 明太子の日に合わせ、明太子や関連食品を詰め合わせた「福箱」を1月31日までの期間限定で販売している。

 ちなみに、日本で初めて「明太子」の名称が新聞に登場した1914年12月12日にちなんで、この日も「明太子の日」とされている。【嶋田夕子】

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