▼レアアースの備蓄 日本政府は輸入の停滞などに備え、レアアースを備蓄する方針を掲げている。国は備蓄量を公表していないが、野村証券の岡崎康平チーフ・マーケット・エコノミストは「半年〜1年分ほどではないか」とみている。ただ中国が長期にわたって輸出規制をすれば、自動車や医療機器などの生産に支障が生じる恐れがある。

野村総合研究所の試算によると、中国が1年間の輸出規制をすると日本の産業は2兆6000億円程度の損失を被る。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)を含む自動車のほか、風力発電施設や電子部品、医療機器などの生産が減る。日本の国内総生産(GDP)も0.4%押し下げられる。

レアアースの確保に向けては備蓄以外の取り組みも欠かせない。日本金融経済研究所の馬渕磨理子代表理事は「まずは中国以外からの輸入を増やす必要がある」と指摘する。日本企業などはベトナムやタイからの輸入を増やしており、2010年に90%だった中国への依存度は24年には63%に下がった。馬渕氏は「他にも使用済みのモーターなどからレアアースを回収する技術を普及させる必要もある」と指摘する。
【関連記事】
- ・国産レアアース開発へ始動 南鳥島沖に探査船出航、経済安保に備え
- ・南鳥島沖レアアース泥掘削、3Dで解説 海底6000mからどう回収?
- ・日本企業、レアアース中国依存軽減へ動く 調達先確保や技術革新
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。