NHK放送センター(東京都渋谷区)

NHKは13日、2026年度の予算案と事業計画を公表した。受信料収入は25年度の予算段階の推計値と比べて1.9%の増加を見込む。契約世帯は減るが未収対策の強化で増収を確保する。民放との中継局の共同利用に伴う支出などが膨らみ、4年連続で支出が収入を上回る赤字予算となる。赤字分は財政安定のための積立金から補塡する。

損益に相当する事業収支差金は690億円の赤字を見込む。事業支出が同6.8%増の6871億円に膨らむ影響が大きい。中継局の共同利用やメディア産業の振興基金の設立に対して、国内の放送事業の経費から計441億円を支出する。

一過性の支出を除いた支出規模は同0.1%減の6430億円を見込む。26年度から新放送センター(東京・渋谷)の一部拠点が本格稼働する影響で減価償却費は同41.9%増を見込むが、AMラジオのチャンネル削減といった業務の見直しで影響を抑える。

事業収入は2.4%増の6180億円と見込んだ。受信契約の総数は4010万件と25年度予想から27万件の減少見通しだが、滞納世帯への督促など未収対策の強化により受信料の未収数を同10万件減らすとした。

インターネットサービスには205億円を支出する。25年10月に始めた配信サービス「NHK ONE(ワン)」の競争力向上に向け、動画の配信品質や保守・運用体制の底上げに投資する。

25年10月には改正放送法でネット配信は「必須業務」に格上げされた。従来は補完的な業務として年200億円を費用の上限としてきたが、その制限はなくなっている。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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