千葉県の成田空港で、衣類を小さく圧縮する装置の実証実験が行われた。少しでも多くの荷物を詰め込みたい旅行者の利便性を図るとともに、急増するスーツケースの放置の防止につなげたいと、成田国際空港会社(NAA)が実施した。今後有料でも実験し、本格導入を検討する。
圧縮機は銀行の現金自動受払機(ATM)程度の大きさで、アパレル企業「SJOY(エスジョイ)」(東京都江東区)が金属加工機などをヒントに約4年がかりで開発した。縦約10センチ、横約15センチ、深さ30センチほどのスペースに衣類を入れ、ふたをしてスイッチを押すと約3分で完了する。広げれば元に戻るという。
夫婦で四国から成田空港に到着した東京都板橋区の30代の男性会社員は上着2枚を圧縮。「リュックサックに余裕ができた。その分、空港で何かお土産を買ってから帰ろう」と喜んでいた。
成田空港では、訪日外国人の増加に伴ってスーツケースの放置が増えている。NAAによると、2020年度は124件だったが毎年増加、24年度は1073件と8倍以上に増えている。NAAでは、荷物が入らなくなったため空港で新たなスーツケースを購入し、古いものを捨てていくケースが少なくないと見ている。
NAA空港計画部の斉藤明里さんは「空港ではスーツケースがパンパンに膨らみ、閉めることができず困っている旅客をよく目にする。このサービスで問題解決につなげることができれば」と話した。【合田月美】
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