
パナソニックは15日、食塩水を電気分解してつくる酸化剤「次亜塩素酸」を用いて、人間のせきを想定した飛沫に含まれるインフルエンザウイルスを不活性化できたと発表した。これまでウイルスの空気感染や接触感染リスクを抑制する実験は実施していたが、飛沫感染で効果を検証したのは初めてとなる。
次亜塩素酸は菌やウイルスから電子を奪うことで酸化させ、その働きを抑える酸化剤の一種だ。人間のせきによる飛沫は高速で空気中を飛散するため、ウイルスの状態を素早く測定する検証は難しかった。パナソニックはまず筒状の装置のなかに、次亜塩素酸と水に包まれたウイルスを噴霧し、1.8秒間で99.2%のウイルスを不活性化できることを検証した。
さらに実際の使用環境に近い空間で正しくウイルスの状態を測定するため、ダメージを与えることなくウイルスを捕まえる装置を独自に開発した。実験では模擬的にせきを発生させる装置からインフルエンザウイルスを含む飛沫を出し、そこから2メートル離れた場所にウイルスを捕まえる装置を置いた。
実験したのはIAQ検証センター(愛知県春日井市)にある6畳の室内で、次亜塩素酸の発生装置を用いて空気中に供給した。実験の結果、空気中に次亜塩素酸がある場合は無い場合に比べて、98.5%以上のインフルエンザウイルスを不活性化したという。
パナソニックは次亜塩素酸を用いた除菌脱臭機「ジアイーノ」を販売しているものの「今回はあくまで技術検証で、実際の使用環境はさまざまな条件があるため家庭での効果を保証できるものではない」(パナソニック空質空調社の岡本剛常務)としている。今後はジアイーノを使用した検証を実施することも検討する。
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