列車の到着を喜ぶ住民ら=山形県庄内町のJR余目駅で2026年1月16日午前7時15分、長南里香撮影

 国道のトンネル工事のため運休していた山形県新庄市の新庄駅と庄内町の余目駅を結ぶJR陸羽西線(43キロ)は16日、3年8カ月ぶりに運転を再開した。通学の足として利用する高校生らから歓迎の声が上がった。

 午前7時15分、新庄駅発の2両編成の下り始発列車がライトを点灯させ「ピーッ」と甲高い警笛を鳴らして余目駅に到着すると、ホームに駆けつけた町民ら約100人が一斉に旗を振って出迎えた。

 通学で乗車し、羽越線に乗り換えるために下車した鶴岡中央高3年の門脇芽依さん(18)は、運休中に利用していた代行バスよりも所要時間が減るといい「利便性が良くなる」と笑顔だった。

 地元では長期間に及んだ運休が廃線や減便につながるのではないかと懸念する声もあった。この日は庄内町の富樫透町長も駆けつけ「地元活用も含めて多くの人たちに足を運んでもらえるような第一歩の日になるといい」と期待を寄せた。

 JR東日本によると、陸羽西線の1日当たりの平均利用者数はJRが誕生した1987年度は2185人だったが、2017年度は401人、コロナ禍だった20年度は163人に落ち込んだ。運休に伴う代行バスの運行に変わってからも減少が続き、24年度は117人にとどまっている。富樫町長は「新酒や花見、雪の最上川などを楽しむイベント列車のような形で、沿線自治体の住民が双方向で利用できるような仕掛けを考えて要望していきたい」と利用促進に意欲を示した。

 陸羽西線は同県戸沢村の国道47号で進められていた高規格道路「高屋道路」のトンネル工事に伴い、安全対策のため22年5月から全線運休していた。再開後は運休前と同じ上下18本運行。利用客が少ない新庄市の羽前前波駅と戸沢村の高屋駅は全ての列車が停車せず通過し、今後は廃止に向けた検討を進めていく予定という。【長南里香】

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