現役の幹部職員から暴言や威圧的な言動を告発された横浜市の山中竹春市長(53)。16日に急きょ取材に応じ、「ポンコツ」「スペックが低い」といった一部の発言を認め、謝罪した。一方で、前例にとらわれない能力本位の人事配置をめざし、人事担当の幹部との信頼関係の中での会話だったと強調する場面も目立った。

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 告発者が求める中立で専門性が確保された第三者による調査の実施は、当事者の自身が答える立場ではなく、「市によって適切に進められると思う」とした。

 「市役所は市民のためにあり、その視点を欠いた市の幹部について批判することは、率直に言ってあります」。人事部長の久保田淳氏(49)が開いた会見の翌日、記者団の取材に1時間半にわたって応じた山中市長は、発言の背景を一つ一つ説明した。

 山中市長によると「バカ」や「ポンコツ」などと発言したのは、いずれも久保田部長と2人だけの空間で、率直な人事評価としての発言だったとした。緊急対応の責任者なのに何時間も連絡がつかない、事業の進捗(しんちょく)に責任を持たないなどの幹部職員の例を挙げた。

 大学教授から市長となり、カジノを含む統合型リゾート誘致の撤回などを断行してきた実績を挙げ、改革を阻害する市役所の年功序列や前例踏襲の人事配置に危機感があったという。久保田部長も同調したこともあったと語る一方、「つらい思いをさせたことは真摯(しんし)に受け止める」などと話した。

 山中市長は「より速いスピードで市民目線の組織に変えていく思いの強さからだったが、容認されないと反省している」と語り、ハラスメントについての講習を受けたいなどと語った。

「出禁」は否定

 一方で気に入らない幹部に面会させない「出禁」については、業務の優先順位の問題で「属人的ではない」と否定した。

 久保田部長は山中市長の会見後に取材に応じ、市長が一部の人物評価の発言について「双方の言葉づかいとしてあった」と話したことについて「私は罵倒するような発言は絶対にしない」と強く否定した。会見の内容を聞いて「職員は道具ではないという、本質がわかっていないと感じた」とする一方、「山中市長としては悩んで、真摯(しんし)に対応したと思う。変わってくれる期待は少し高まった」と話した。そのうえで「市長は職員への不信感がある。皆を信じてほしい」と語った。

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