高市早苗政権が進める外国人政策の厳格化を巡り、コンビニエンスストア大手の首脳らから発言が相次いでいる。店舗で働く外国人従業員は2025年、セブン―イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマートの3社で初めて計11万人に達し、各社ともに欠かせない存在となっている。
コンビニで働く外国人アルバイトの多くは留学生だ。「留学」の在留資格は原則として就労が認められていないが、出入国在留管理局に「資格外活動」の許可を申請し、認められれば週28時間まで働ける。
「決して安い労働力としてではなく、勉学も含めて働くことを通じ日本で学んでもらいたい」。セブン&アイ・ホールディングスの伊藤順朗会長はこう話す。
労働時間の現行ルールには「勉学の邪魔をしてまでというより、決められた今の労働時間で問題ない」と理解を示したうえで、「排外主義のような形になると怖い。問題なく働いている方々を守っていくことは必要だ」と強調した。
必要な在留資格を取得して店舗経営をするオーナーも出てきており、「いつか自国にセブン―イレブンができたら1号店のオーナーをやりたい」との意気込みも聞かれるという。
伊藤氏は「そういう方々を排除するようではダメ。日本社会として、どうやったら外国人と共生できるか考えていただきたい」と政府に求めた。
ローソンの竹増貞信社長は「今後グローバルで人手不足になり、働き手は『どの国で働こうか』という時代になる。選んでもらえないと、(コンビニ事業が成り立たず)便利な生活が難しい国になってしまう」と危機感をにじませる。
かねてコンビニ業界は人手不足が深刻化し、セルフレジの導入や人工知能(AI)を使った発注など業務の効率化を進めてきた。
竹増氏は「AI、デジタル、ロボティクスをしっかり使って生産性を高める。外国人に選んでもらえる労働環境を整えつつ、生産性を上げていきたい」と話し、先端技術と外国人材をともに活用していく考えだ。
また、ファミリーマートの細見研介社長は、外国人規制強化を急ぐ政府の姿勢に「総論と各論に分けて議論すべきだ。あまりに制限をかけ続ける方向性もよくない」とくぎを刺す。
一定の専門性や技術を持つ外国人を受け入れる特定技能制度の対象にコンビニが含まれていないことに関しては「コンビニ業態の小売業を入れることも含め、人手不足の解決は非常に重要だ」と訴えた。
コンビニで働く外国人アルバイトは年々増えている。各社によると、25年にはセブン約5万2000人、ローソン約3万1000人、ファミマ約2万7000人だった。
3氏は1月6日、東京都内で開かれた経団連など経済3団体の新年祝賀会で報道陣の取材に応じた。【佐久間一輝、鴨田玲奈】
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