塩野義製薬は20日、エイズウイルス(HIV)治療薬を手がける英ヴィーブに追加出資すると発表した。ヴィーブが発行する新株を21億2500万ドル(約3348億円)で引き受ける。新株の議決権比率は11.7%分。既存の持ち分と合わせて塩野義の出資比率は21.7%に高まりヴィーブは塩野義の持分法適用関連会社となる。売上収益の半分を占めるHIV薬での研究開発を加速し収益基盤を強化する。
ヴィーブは英グラクソ・スミスクライン(GSK)と米ファイザーが設立したHIV薬の専業会社。今回の取引では、塩野義が新株を引き受ける一方、ヴィーブがファイザー保有分を買い取って消却する。取引後の株主構成はGSKが78.3%、塩野義が21.7%となる。
塩野義は2001年からGSKとHIV薬の共同研究を進めてきた。主力の経口薬「ドルテグラビル」を含む治療法は、世界で2400万人以上の患者に使われているという。さらに近年はドルテグラビルの開発過程で塩野義が発見した化合物を基にヴィーブが開発した長期作用型の抗HIV注射剤「カボテグラビル」が欧米を中心に販売を伸ばしており、塩野義は30年代以降も3000億円規模の売上収益が確保できると予想している。
株式の取得は2026年3月末までに完了する予定。2026年3月期の業績への影響は軽微としており、本格的な収益貢献は2027年3月期以降になる見通し。
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