膝関節へのジャックの移植を実演する医師(22日、東京都中央区)

帝人子会社のジャパン・ティッシュエンジニアリング(J-TEC)は22日、再生医療等製品の自家培養軟骨「ジャック」が、膝の痛みを引き起こす「変形性膝関節症」向けにも1日付で保険適用されたと発表した。ジャックは患者自身の軟骨細胞を培養して作るゲル状の人工軟骨で、膝の外傷などを対象に2013年から販売している。

患者から採取した細胞を培養し、専門の医師が患者の膝軟骨に移植する。22日に東京都内で開いたメディア向け説明会で、医師がジャックの移植を実演した。

変形性膝関節症は加齢や外傷などで膝の軟骨が損傷し、関節が変形する疾患だ。痛みを伴うため生活に影響しやすい。国内の患者数は約1000万人と推定される。高齢化に伴って患者数は増加傾向にあり、患者に負担の少ない治療へのニーズは大きい。

これまで治療手段として薬や運動療法、人工関節や骨切りなどの手術があったが、根本的な治療法はなかった。ジャックは患者の軟骨細胞を使って欠損した組織を復活させ、根治を狙う。臨床試験で移植した部分が治療後52週目に正常な軟骨と同様の組織で修復していることが確認された。

患部の周辺に一定程度軟骨が残っていて、運動療法などで症状が改善しない患者らが対象となる。費用は289万円で、患者の負担は高額療養費制度を使うと、収入に応じて6万〜25万円程度となる。J-TECは数年以内に年1000人の患者へ供給を目指す。

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