東レが開発した160度にも耐えられる離型フィルム

東レは23日、フッ素を使わずに160度の耐熱機能を備えた貼って剥がせる「離型フィルム」を開発したと発表した。環境対応や価格面で優れ、電子部品や炭素繊維系の素材の製造工程などでの活用を見込む。2027年に量産を始め、30年に10億円の売上高を目指す。

開発したのは二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム「トレファン」とよばれ、電気を通さず剥がしやすいのが特徴だ。製造工程向けでは高温への対応が求められるが、従来品では縮んでしまうという課題があった。従来はフッ素系のフィルムが使われていることが多いが、有機フッ素化合物(PFAS)が健康への影響が指摘されるなど使用を減らそうとする動きが広がっている。

新製品はOPPフィルムでは世界で初めて160度の高温にも耐えられたという。フィルムの原料として高耐熱な樹脂を使うことに加え表面には異なる組成の樹脂を使うなど工夫し、従来のOPPフィルムと比べ熱による変形を10分の1に低減した。フッ素系フィルムに比べて価格を抑えられるという。

飛行機や自動車の軽量化のために使われる炭素繊維を使ったシート状素材や、回路基板向けの樹脂のシートを製造する際の需要を見込む。現在、顧客が性能評価を始めている。

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