CT(コンピューター断層撮影)の輪切り画像のような段ボール製パーツを組み合わせると、動物などの独創的なオブジェができあがる。大分県国東(くにさき)市の「FLATS(フラッツ)合同会社」が製造・販売する「4Dアートパズル」は、名だたる企業からも引き合いがあり、国内外で親しまれている。
手のひらサイズが中心のミニチュアパズルは、種類によって1~7枚の厚紙からなる。図解を頼りにパーツを取り外し、十字にカチリと差し込む作業を繰り返す。のりやはさみは使わない。立体の「三次元」に「作る時間」も加えた「4D(四次元)」が商品名の由来だ。
国東出身の美術家、松岡勇樹さん(63)が1995年に段ボールでマネキンを作ったのが始まりで、以降、製法をインテリアなどに応用していった。モチーフの特徴を抽出して再構築したパズルには、命を宿したような存在感がある。
会社が拠点を置くのは、国東市内で廃校になった小学校の校舎を再利用した建物で、里山に囲まれている。パズルの各パーツは、細密レーザー加工機に松岡さんが設計したデータを転送し、厚紙を自動で切断して作る。
素材やサイズを自由に変えられる特性があり、これまでに映画会社の「東宝」やフランスの高級ブランド「エルメス社」、韓国の航空会社などとオブジェの共同制作も手掛けてきた。FLATS代表の森山長英(ながふさ)さん(52)は「誰と組んでも『フラット』(平ら)。パズルのパーツ同様、規模や立場に関係なく、それぞれ対等、等価という考え方で、いい案を出し合う。そんなものづくりを心掛けている」と話す。
目標は地元で雇用を生み出すこと。「集中してつくる、空間を彩る、選んで贈る。好きな方法で楽しんでほしい」【田後真里】
4Dアートパズル
チョウ(パーツ10個、長さ約10センチ)880円▽座るネコ(64個、高さ約9センチ)1430円▽干支(えと)シリーズ午(うま)―駆(かける)―(95個、高さ約12センチ)1760円~▽シン・ゴジラ(213個、高さ約29センチ)5940円など70種類以上。大きさや色、素材を選べるものも。公式オンラインショップや各地の美術館で販売。工場見学はパズル付きで1人1500円。FLATS合同会社(0978・65・0188)。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。