佐賀玉屋の新本館工事計画について話す山越悠登社長(26日、佐賀市)

佐賀県唯一の百貨店である佐賀玉屋(佐賀市)は26日、2028〜29年メドで新本館の開業を目指すと発表した。当初計画では26年12月以降としていた。山越悠登社長は同日の記者会見で「地域活性化の起爆剤となるように建設計画を見直した。完成を待つ間も人が集う場所として活用する」として、近く建設予定地で温泉掘削を始めると語った。

佐賀玉屋は不動産会社「さくら」(京都市)の支援を受けて百貨店事業の再建と老朽化した旧本館の解体工事を進めていた。同時に、資材価格など建築費が高騰する中で「投資に見合う新施設の収益性の向上や周辺地域の活性化につながる計画への見直し」(山越社長)も始めた。

当初は、地上10階建てのビル1〜4階部分を百貨店フロアや飲食などのテナントスペース、5階以上をホテルとする計画だったが、「デパ地下」の集客力と回遊性の高さに着目。地下1階〜地上9階の10階建てを軸に「地域の誇りの象徴としてのランドマークとなる商業施設」の建設を目指す。

佐賀玉屋の新本館ビル(イメージ)=同社提供

計画の見直し等で新本館の完成が2〜3年遅れる間も、建設予定地を有効活用する。県の環境審議会温泉部会の許可が下り次第、温泉の掘削を開始する予定だ。事前調査で、地下1000メートル程度を掘り進めたところに45度前後の温水を確認しているという。

山越社長は「新本館の完成を待つ過程も『プレ・リモデル』として、佐賀玉屋の再生と進化を体感してもらう場所にしたい」と説明。建設着工に先立ち、掘削した温泉を活用した地域住民や観光客が利用できる施設の営業を計画している。

さらに、今年3月には現在営業中の南館と東館のフロアを刷新して国産のアパレルメーカーや県産品の取り扱いを拡充する。

県内産の原材料にこだわったコスメ用品の取り扱いと玉屋の独自ブランドの開発も始める。「友の会」の機能・特典強化にも取り組む予定だ。

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