三菱商事=東京都千代田区で2020年10月4日、曽根田和久撮影

 三菱商事は、千葉県と秋田県沖の3つの海域で計画していた洋上風力発電所事業から撤退すると発表しました。建設コストの大幅な増加が理由だとしています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「三菱商事の洋上風力発電撤退」を解説します。

Q どうして撤退することになったの?

A 建設費用が当初の2倍以上に増えてしまい、計画通りに事業を進めるのが難しくなったためです。

Q 今回三菱商事が撤退したのはどこの海域かな。

A 秋田県の「能代市、三種町及び男鹿市沖」「由利本荘市沖」と千葉県の「銚子市沖」の3つの海域です。

Q 発電の出力はどれくらいだったの?

A 3つの海域を合わせると、約170万キロワットの発電出力が予定されていました。

Q 売電価格はどうだったの?

A 出力1キロワット時当たりの売電価格は11・99~16・49円で、政府が設定した上限価格29円よりかなり低い計画でした。

Q 撤退で何か影響はあるの?

A それぞれの海域で新たに事業者を募集し直す必要が出てきますが、資材や人件費が高騰しているため、代わりの事業者が現れるかは分かりません。

Q 三菱商事はなんて言っているの?

A 三菱商事の中西勝也社長は「当社としても断腸の思い。事業環境の変化を注視しながら、脱炭素に向けた取り組みを今後も推進したい」と話しました。

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