塩野義製薬が30日発表した2025年4〜12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比18%増の1582億円だった。同期間として過去最高を更新した。日本たばこ産業(JT)から取得した医薬事業について、負ののれん発生益202億円を計上したことが利益を押し上げた。

売上高にあたる売上収益は8%増の3606億円、営業利益は15%増の1487億円でいずれも過去最高となった。出資先の英ヴィーブが手がける抗エイズウイルス(HIV)薬の販売が伸び、ロイヤルティー収入が増加した。国内では25年9月に完全子会社化した鳥居薬品の販売が堅調に推移した。

塩野義は大型投資を相次ぎ打ち出している。26年3月期末までに田辺ファーマから筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「ラジカヴァ」事業を3900億円で取得するほか、ヴィーブに3300億円の追加出資を決めた。

30日のオンライン会見に出席した塩野義の手代木功社長はラジカヴァ事業の買収について「米国の希少疾病に関わる120〜130人規模の人材を獲得し、今後の事業展開の素地ができた」と説明した。ヴィーブへの追加出資について「(HIV薬は)当社にとって最もベースとなる収益源だ。発言力を強め、事業基盤を一段と強化する」とした。

2026年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上収益は前期比14%の5000億円、純利益は10%増の1880億円を見込む。

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