フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は3日、村上世彰氏の長女で大株主の野村絢氏から、FMH株の大規模買い付けの方針を取り下げるとの連絡があったと発表した。FMHが野村氏の要求に一部応じるかたちで、不動産事業への外部資本の導入検討を表明し、野村氏が株式の買い増しについて撤回したという。
FMHは同日、サンケイビル社をはじめとした都市開発・観光事業のグループ9社について、外部資本の導入を検討すると発表した。「事業の完全な売却も排除するものではない」としている。
FMHはこれまで安定的な収益源である不動産事業の売却には慎重な姿勢を示してきた。しかし昨年5月に策定した「改革アクションプラン」のもとで検討を進めてきた結果、本業であるメディア・コンテンツ事業で「従来にない規模の投資」が必要とされており、今後は不動産事業との間でグループ内競合が予想されることなどから、外部資本の導入を検討するとした。
FMHは同日、村上ファンド側が保有するFMH株について、2350億円を上限に直接買い戻すことも決めた。発行済み株式の34.37%を上限に3月末までに引き取る計画。村上側からも売り付けについて同意を得ているという。
村上側は昨年12月、最大で、放送法が定める議決権割合の上限である33.3%までFMH株を買い増すと通告したが、不動産事業のスピンオフ(分離)に向けた具体的な準備を始めれば、株の買い増しを撤回するとしていた。
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