
【ヒューストン=赤木俊介】米バイオ企業のモデルナは10日、米食品医薬品局(FDA)がメッセンジャーRNA(mRNA)を使うインフルエンザワクチンの承認申請を拒否したと発表した。FDAが承認申請を受理しないのは異例だ。モデルナは申請拒否を通達したFDAからの書簡も公開し、強く反発している。
FDAでワクチンの承認審査を担当する生物製剤評価・研究センター(CBER)のプラサド・センター長は3日付の書簡で「申請に含まれる試験を適切かつ十分に管理されていたものとみなさない」と記し、承認申請の条件を満たしていないと主張した。
一方、モデルナはCBERがインフルエンザワクチン「mRNA-1010」の「フェーズ3」臨床試験(治験)の設計を24年に確認した際に問題点を挙げなかったと指摘し、CBERが25年8月に求めた追加の要件も承認申請の提出時に満たしていたと説明した。
米医療専門メディア「STAT(スタット)」によると、CBERの審査官らは申請審査の準備を進めていたにもかかわらず、プラサド氏が判断を覆しモデルナの申請を拒否した。プラサド氏は過去にSNS上へmRNA技術を批判する投稿をしている。
米厚生省は25年8月にmRNAワクチンの開発計画への支援中止を発表した。反ワクチン派のロバート・ケネディ・ジュニア米厚生長官は同月の声明でmRNAワクチンが「新型コロナウイルスやインフルエンザなど感染症の予防につながらない」と持論を展開した。
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