エクサウィザーズが決算説明資料の作成に使った生成AIのイメージ

人工知能(AI)開発のエクサウィザーズは12日に発表した2025年4〜12月期の決算発表会で、生成AIを活用した作業の自動化に挑んだ。グループ会社が開発した生成AIを使い、決算説明資料の作成や説明の読み上げなどを自動化した。今後は質疑応答もAIで対応できるようにするなど精度を高めて他の企業にも広げる考えだ。

グループ会社であるExa Enterprise AIが提供する法人向け生成AIサービス「exaBase 生成AI」を使った。投資家向け広報(IR)や財務の担当者が資料作成にかかる時間を短縮したほか、春田真社長兼最高経営責任者(CEO)ら経営層の考えを文章に落とし込むことにも役立ったという。

前川智明グループ執行役員最高財務責任者(CFO)は、「CFOやCEOが説明会のプレゼンテーションで強調したい内容などを聞き出したうえで、生成AIにプロンプトとして入力した。経営層の思考を形式知化し、若い社員に考え方を共有できた点にも意義がある」と語る。

ビジネスの現場で生成AIの活用が広がる中、決算関連の業務では活用が遅れてきた。誤ったデータを示すと会社の信用を損ねるリスクがあるからだ。今回、決算会見での質疑応答や補足説明は春田CEOが対応し、完全に自動化したわけではない。

春田CEOは「今後は質疑応答もAIで対応できるようにしたい。AIの回答精度を高め、(投資家などが)気になったタイミングで直接ホームページから質問し、AIが回答できるようになるのが理想だ」と意欲を示した。

東京証券取引所は25年7月、上場企業にIR体制の整備を義務化した。ただ新興企業にとって十分な人材を確保するのが難しい場合もある。IR担当者の人手不足問題に対し、AIが解決策の一つになる可能性がある。

25年4〜12月期の連結決算は、最終損益が6億9500万円の黒字(前年同期は5億800万円の赤字)に転換した。今回の自動化に活用したexaBase 生成AIなどAI製品を扱う「AIプロダクト事業」の売上高が前年同期比で約1.6倍に伸び、業績を押し上げた。

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