
大成建設は16日、埼玉県幸手市に完成した次世代技術研究所を報道陣に公開した。建材調達から解体までのライフサイクル全体で二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンビル」で、国内では初の完成となる。建物の耐用年数である60年間で、CO2排出量を100%以上削減できるという。
2025年10月に完成し、このほど本格的に運用を開始した。同社の技術研究拠点の一つで、脱炭素コンクリートやアスファルトの開発などを行う。
メインの管理研究棟がゼロカーボンビルとなる。CO2排出量の少ないコンクリートやLIXILが手掛けるリサイクルアルミを70%使った窓サッシなど環境負荷の低い建材を採用した。3、4階の上層部を木造でつくるほか、別の建物で使われていた鉄骨を解体現場から回収して再加工して使った。

段ボールで造った天井板や空調用のダクトなども導入した。生産時のCO2排出量は通常の鋼板製に比べて約4分の1になるという。
人を検知して空調や照明を調整する制御システムを導入して省エネルギーにつなげるほか、太陽光発電を導入しエネルギー創出にも取り組む。
近年、建物を運用する際にエネルギー消費量を実質ゼロにしてCO2排出量を減らす「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」が浸透している。ゼロカーボンビルはさらに建設時や解体時のCO2排出量も考慮する。同研究棟では従来の方法で施工したり解体する場合に比べて101%のCO2を削減する計画だ。
今後は、得たノウハウや研究所で開発する新技術を使って、発注者にもゼロカーボンビルを売り込む。
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